56 高齢者に経口薬の薬効が強く現れる理由はどれか。
- 骨密度の低下
- 胃酸分泌の減少
- 消化管運動の低下
- 血清アルブミンの減少
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4. 血清アルブミンの減少
吸収された薬物は、血液中で、アルブミンをはじめとする、タンパク質と結合して存在する。
タンパク質と結合したものを、結合型、
タンパク質と結合していないものを、遊離型、という。
タンパク質は分子量が大きいため、結合型は、細胞膜を透過することができない。
そのため、細胞膜を透過して目的組織に到達して、薬理作用を発揮するのは、遊離型である。
高齢者は血清アルブミンが減少する。
原因として、タンパク質摂取量の低下、摂取タンパク質の変化(消化吸収率の良好な肉類の摂取量低下)が挙げられている。
血清アルブミンが減少すると、遊離型の薬物が増えるため、その分、薬理作用が強くでる。
蛋 白質摂取量の低下及び消化吸収率の良好な肉類の摂取量 低下という摂取蛋白質の変化