(連問)A さん(38歳、会社員、女性)、脳腫瘍で脳腫瘍摘出のため開頭術を受けた
95 脳腫瘍摘出手術の結果、膠芽腫と診断され、A さんは放射線療法と抗癌薬内服による化学療法を行うことになった。放射線療法を開始して1週後、A さんが頭皮のかゆみを訴えたため、副腎皮質ステロイド軟膏が処方された。
A さんへの説明として適切なのはどれか。
- 「定期的に髪の毛をそります」
- 「かゆみが強いときは温めてください」
- 「軟膏は放射線照射前に拭き取ってください」
- 「かゆみは放射線照射の終了日にはおさまります」
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3. 「軟膏は放射線照射前に拭き取ってください」
放射線治療に伴う副作用として、
・照射部位の脱毛
・放射線皮膚炎(日焼けのよう)
・頭痛・悪心・嘔吐・めまい・全身倦怠感
がある。放射線皮膚炎に対して、消炎作用がある副腎皮質ステロイドホルモン外用薬が用いられることがある。
外用薬に含まれる金属成分などの影響で光が散乱されため、塗布した厚みによっては線量を増加させる可能性を考慮して、照射数時間前には塗布しない、もしくは、照射前に拭きとるように、指導されている。
ただし、ふき取りが機械的刺激となり、皮膚症状を悪化させる可能性があるため、優しく拭き取るように指導が望ましい。